10月に入り、だいぶ秋が深まってきました。
そろそろ、雪の季節を意識する時期になってきましたが、皆様はいかがお過ごしでしょうか。
先月投稿した記事では、写真をもとに仕事の様子をご紹介させていただきました。
本記事では、YouTubeに公開している動画をもとに、さらに具体的に作業の様子をお伝えしたいと思っております。
従業員一同が生き生きと仕事をする様子も含めて、最後までご覧いただけたら幸いです。
「長尺横葺」屋根施工
「長尺横葺」という謎の四字熟語のような言葉が登場しました。
屋根の勾配方向(上から下=縦)に対して、垂直方向(左右=横)に、長もの(長尺)の屋根材を施工していくため、そのような名称で呼ばれています。
山形の内陸部(豪雪地域を除く)では、最もポピュラーな屋根材になっています。
おそらく、周り近所を見回すと、すぐにこの形状の屋根が見つかると思います。
この材料の特徴は、施工がそこまで難しくはない点が挙げられます。
また、ある程度傾斜のついた屋根に適しています。
(人が寝そべることが出来るような傾斜のない屋根には不向きです)
施工は、軒先側から開始します。
動画の0:20あたりでは、「ガツン」という音とともに、屋根材をはめ込んでいる様子をご覧いただけます。
その後、両端(ケラバ)をハサミで切り、折り曲げて摘みます。
0:40あたりではエアーで釘を打ちつける様子をご覧いただけます。
実は、釘を使用するのは、この部分のみです。
ケラバや軒先、屋根の上部は、ツカミを使って折り込むことになります。
折り込みが、強くても弱くても良くないので、ここが職人の腕の見せ所と言えるかもしれません。
「立平葺き」屋根施工
動画の前半は、先ほどご紹介した「長尺横葺」の施工の様子です。
後半、2:06あたりから「立平葺き」と呼ばれる屋根の施工をご覧いただけます。
立平葺きの特徴は、傾斜(勾配)方向と並行に屋根を施行する点です。
材料同士の繋ぎ目には、接着効果のあるシールが充填されているため、水の侵入を防ぐ効果が強いとされています。
そのため、長尺横葺では対応できないような傾斜の緩い屋根に使用することが可能です。
以前は、傾斜の緩い屋根に対して「瓦棒」と呼ばれる材料を使用するのが主流でしたが、立平葺きのスタイリッシュな見た目も相まって、ここ10年ほどで急激にシェアの伸ばしてきた材料と言えます。
「角波」外壁施工
「角波」とは、その名の通り、カクカクと波打っている材料のことです。
用途としては、一般住宅よりも、工場などの外壁材として用いられることが多いです。
施工方法は、窓やドアの部分を考慮してカットした材料をひたすらビスで留めていくことになります。
ただし、打ち込んだビスは、外から見えるため、適当に留めるのはNGです。
美観を損ねてしまいます。
しっかり墨出し(地面と並行の目印をつける)を行い、ビスが上下にバラけないようにすることがポイントと言えます。
「折板ラジアル用ケラバ包み」加工の様子
今度は、工場での加工の様子をご紹介します。
取り付け後の様子は、動画の1:57あたりでご覧いただけます。
「ラジアル用ケラバ包み」と何やら、謎めいた言葉ではありますが、工場などで使用される、曲がった(Rのついた)折板の端部(ケラバ)を剥き出しにせず、隠すための化粧材料と言えます。
動画内では、0.4mmの鉄板を使用しています。
0.4mmと聞くと「薄い」と感じると思いますが、鉄板の場合、手で簡単に曲がるような厚さではありません。
そこで、ハンマーと菊絞りと呼ばれるペンチのような道具を駆使して、少しずつ鉄板にクセを付けて曲げていくことになります。
微妙な力加減が大切であり、長年の経験と勘が要求されるため、誰もが同様の加工を出来るわけではありません。
板金加工においては、最高難度と言っても過言ではないかもしれません。
まとめ
YouTubeの動画をもとに、様々な施工や加工の様子をご紹介させていただきました。
当社では、お客様が安心・安全に住まうことが出来る住宅や、快適にお仕事が出来る工場のために、最大限の技術力を持って、施工に取り組ませていただいております。
また、その技術力においても、日々成長を目指して研鑽を行なっております。
屋根や外壁で、お悩み、お困りごとがございましたら、お気軽に当社にお問い合わせください。