ルーフィングと言う言葉を聞いたことがあるでしょうか?
業者の方であれば馴染みの言葉ですが、一般にはあまり聞き覚えの無い言葉です。
実はこのルーフィング、見えない場所で住宅の雨漏りを防ぐために頑張ってくれている陰の立役者なのです。
ルーフィングとは
写真のような厚さ1~2mmのシートがロール状に丸められているものを「ルーフィング」と言います。
使用場所は、住宅の野地板と屋根材の間に敷いて使います。
野地板とは以下の画像のような木材を指します。
ルーフィングの役割
一言で言うと「雨漏りを防ぐ(雨水の侵入を防ぐ)」ことがルーフィングの大きな役割です。
ここで「え?雨漏りを防ぐのは屋根じゃないの?」と思われた方もいらっしゃると思います。
もちろん屋根は雨から家を守ってくれる大切なものです。
しかし、横殴りの雨や、あまりにも多い雨量で排水が追い付かない(水が一定に流れていかない)時などに、雨水というのは屋根の僅かな隙間から、野地板に向かって侵入していくのです。
雨水の侵入を許してしまうと、野地板の隙間から屋根裏へ水が入り、結果雨漏りの原因となってしまうのです。
しかし、ご安心ください。
現在、新築住宅の場合、ルーフィングを使用していない家というのはほぼ100%無いと言っていいと思います。
ルーフィングのランクと施工方法
ただし、ルーフィングにはランクが存在します。
屋根に隠れて全く見えない施工場所なので、コストダウンのためにもランクが高くない標準的なものが用いられることが多いのが現状です。
それらはタッカーと呼ばれるホチキスの大きいもので野地板に打ち付けて施工されます。
厳密にはそのタッカーの小さな穴ですらも、長い目で見れば雨漏りの原因になり兼ねないのです。
ランクの高いルーフィングには、施工にタッカーを用いず、強力な粘着テープで貼り付けていくものがあります。
また、それらのルーフィングは手で簡単に引きちぎることが出来ない強度を持っており、水の侵入を断固として防いでくれるメリットがあります。
ルーフィングの選び方
新築住宅の場合は、既に使用するルーフィングがある程度決まっていると思うので、選択の余地はないかもしれません。
長期的に見ると、ランクの高いものを使用するに越したことはありませんが、標準的なものでも著しく劣化が早いということはありませんので、ご安心ください。
むしろ、屋根替えなど、一定年数経過した住宅の屋根の場合、ランクの高いルーフィングを強くお勧めします。
経年劣化により、野地板自体も変形(曲がりや痩せなど)しているため、標準的なルーフィングでは雨水の侵入を防ぐ力が弱くなる可能性があります。
まとめ
今回は、普段あまり気にすることのない「ルーフィング」についてご紹介しました。
住宅の購入や屋根替えの際に、思い出していただけましたら幸いです。
当社では、住宅を守り、長く住み続けるための最良のご提案をさせて頂いております。
もし、屋根のことで気になることがございましたら、相談だけでも結構ですので、お気軽にお問い合わせください。
お待ちしております。