【メンテナンスの重要性】大切な家の屋根に関する「劣化条件」と「対策」について考えてみます

山形市内を始めとした内陸地方の住宅の屋根の多くは、ガルバリウム鋼板と呼ばれる耐食性の高い(錆びにくい)鉄板にカラー塗装されたものが使われています。

ガルバリウムのカラー鋼板は、コスト面に優れ、メンテナンス性も高く、とても優秀な材料であると言えます。

そんな屋根材ですが、やはり劣化は避けられない課題です。

この記事では、大切な家の大切な屋根を少しでも長持ちさせるために出来るメンテナンス方法と、そもそもの劣化の原因をお伝えしたいと思います。

劣化の条件について

気候条件によるもの

屋外に設置される屋根は、風雨や紫外線などの自然要因に常にさらされます。

特に、湿度の高い環境では錆や腐食が進行しやすくなります。

山形は雪の降る地方ですので、長期間の積雪も劣化を早める要因の一つといえます。

汚れや塩分

大気中の汚れや塩分が付着することで、鋼板の表面に腐食を引き起こす可能性があります。

特に、海岸や工業地域などの環境ではこの問題が顕著です。

雨によって、屋根表面の汚れが流れ落ちるように感じますが、それは誤りです。

雨が降ることで、車の洗車をする必要性がなくなるか?と言うと、答えは「No」ですよね。
むしろ、雨の後は車に水垢や汚れがつくことの方が多いです。

この状態が、屋根にも当てはまるわけです。

損傷や傷

鋼板表面の損傷や傷は、水や酸素が容易に侵入し、鋼板の内部で腐食を促進します。

これはメンテナンス不足が原因となることがありますが対策については後述します。

劣化を遅らせるための対策

定期的な清掃とメンテナンス

定期的な清掃により、汚れや塩分の付着を防ぎます。

また、損傷や傷の早期発見と修復も重要です。
特に、積雪地域では雪の重みによる損傷にも注意が必要です。

目安としては、1年に1回、雪が溶けたタイミングの春に清掃を行うなどのメンテナンスを行うことで、長持ちにつながります。

塗装の施工

ガルバリウム鋼板には耐食性がありますが、追加の保護として塗装を施すことで、長期間の耐久性を確保できます。

定期的な塗り替えを行うことで効果を持続させましょう。

大きな目安としては10年です。

塗装と屋根の交換では、費用に大きな差があります。
そのため、定期的に塗装を行うことは大変重要です。

材料の保証期間を確認

カラー鋼板メーカーは通常使用における鋼板の保証制度を設けている場合があります。

例としては以下が挙げられます。

  • 穴あき保証:原板の穴あき
  • 塗膜保証:塗膜の膨れや剥がれなど
  • 変退色:著しい変色や体色

これらは使用する材料のグレードによって、保証の有無や期間が異なります。

長期保証の材料は初期コストは高くなりますが、長持ちのことを考えると選択肢として考えてもいい事項だと思います。

まとめ

カラー鋼板の屋根材は、適切な管理とメンテナンスが行われれば、長期間にわたって美しい外観と耐久性を保つことができます。

劣化を最小限に抑え、建物の価値を守るために、本記事でご紹介した対策を積極的に実施されることをおすすめします。

当社は、屋根に関するプロフェッショナルです。
お困りごとは、お気軽にご相談ください。

【屋根も換気】ジメジメした日の湿度の高い空気は棟換気で外に排出しましょう

以前の記事で、屋根はとても熱くなり、天井裏(屋根裏)にも空気がこもるため、屋根材を見直してみませんか?という内容をお伝えさせて頂きました。

今回の記事では、屋根裏にこもった空気を外気に排出する役割を担う「棟換気」というものをご紹介したいと思います。

棟換気とは

そもそも屋根裏のスペースというのは、雨漏りをしてはいけないので、木材が下地として使われた(完全ではないですが)密閉空間になっています。

その木下地の上に、ルーフィングと呼ばれる下地材が敷かれ、さらに屋根が施工されるため、密閉度はさらに高まります。

その木材に、主に長方形の穴を開け、空気を上方向に逃がしてあげようという考えのもとに、穴に蓋をするための部材のことを「棟換気」と言います。

ここで、1つ疑問が生まれます。

「穴を開けたら雨漏りするんじゃないの?」

という事です。

当然、穴が開いていない状態と比較してしまうと、リスクは上がるかもしれません。
しかし、雨が入らないよう「雨仕舞」を徹底するのが職人の腕の見せ所です。

まず雨漏りはしないと思って頂いて大丈夫です。
それ以上に空気を排出出来るという事は、余りあるメリットと言えます。

さらに、湿った空気を排出することは、木材の寿命を延ばすことに直結しますので、ご自宅に長く大切に住むことが出来ると言えると思います。

棟換気の種類

ケイミューというメーカーさんのサイトによると、様々な棟換気が販売されていますが、基本的には上の画像のように、屋根の最上部の尖った部分(棟と呼びます)に施工するのが、一般的です。

屋根の形状によって、棟に施工するのが困難な場合には、以下のような製品も販売されています。

つまりは、どのような屋根形状であっても棟換気を取り付けることは、可能と言えると思います。

これから梅雨入りし、夏に向けてどんどん暑くなっていきます。

取り付けのタイミングとしては、今がベストだと思います。
その際は実績豊富な当社にぜひお尋ね頂けたら幸いです。

まとめ

棟換気についていかがでしょうか?

屋根にとって必須のアイテムではありませんが、付けることで得られるメリットは大きいです。

この機会にぜひご検討ください。

増築によって複雑になった屋根形状に合わせた施工を実施しました

住宅の増築によって屋根の形状が、これまでより複雑になってしまうことは珍しくありません。

我々、板金職人は、お客様に安心して住まいいただくために、日々技術を磨いております。

この記事では、その一例をご紹介させていただきます。
当社の思いが、読んで頂いた方に伝われば幸いでございます。

雨仕舞いが何より大切

一般的に、上記画像のような真っ直ぐ片方向に勾配が付いている屋根のことを「片流れ」と呼びます。

片流れの屋根は水捌けや雪の滑りが良いため、昨今の住宅はこの形状の屋根が多くなってきている傾向にあります。

屋根の施工において最も重要なことは「雨仕舞い」を考えることです。

雨仕舞いという言葉には、様々な意味合いがありますが、「屋根に水を溜めず、適切に地面に排出する」ために最善の施工を行います。

施工前と施工後の屋根

こちらの写真は増築工事済みの屋根未施工の状態です。
分かる人には、写真だけで、大変な屋根だと言うことが伝わるのではないでしょうか?

それでは、施工後の屋根をご覧ください。

足跡がついてしまっていますが、工事完了時には綺麗に拭いておりますのでご安心ください。

こちらはなかなか複雑な形状なのですが、視覚的に分かりやすくするために、以下でご説明させていただきます。

水の流れを考える

水は矢印の方向に流れていきます。

この住宅に使用されているのは、縦長尺と呼ばれる種類の屋根です。
特徴として、勾配の緩い屋根に使用されます。

「勾配が緩い=水が流れにくい」ので、頭を悩ませました。

キモは写真中心からやや右の矢印が分散している箇所です。

最善を尽くさせていただきました。

完璧ではなく最善の仕事を

当社では、完璧な仕事を求めていません。
完璧を手にしてしまうと未来がないと考えているからです。

しかし、もちろん手を抜くこともしません。

常に最善の仕事を積み上げて行くことで、際限なくレベルアップしていくことを目標としています。

まとめ

屋根の施工の一部をご紹介させていただきました。

些細なことではありますが、冒頭でも触れました「お客様に安心して住まいいただくため」に、ひとハンマー、ひとツカミに心を込めていることが伝わりましたら幸いです。

屋根・外壁・雨樋のことでお困りごとがありましたら、当社にお問い合わせください。

【カバー工法をご紹介】山形で屋根のリフォームをしたいとお考えの方へ

屋根のリフォームの基本は、既存の屋根を解体(剥がす)して、下地である木材に不具合があれば補修・交換し、新たに屋根材を施工していくことになります。

しかし、そのやり方には落とし穴もあります。

この記事では、屋根のリフォームの工法のひとつである、カバー(ルーフ)工法についてご紹介します。

カバー(ルーフ)工法とは

簡単にご説明すると、既存の屋根はそのままに、その上に新たに屋根を施工する工法です。

例えば、上記のような屋根材は「縦長尺」という名称で呼ばれます。

こういった屋根には、同じような形状のカバールーフと呼ばれる屋根材を被せて施工していきます。

とても雑なイラストですが、上記のように屋根材が二重になるイメージです。

※正確には底面部と高さのある部分の材料は異なるため、ガッチャと呼ばれる専用の道具でかしめていきます。

カバールーフのメリット

最も大きなメリットは大掛かりな解体が不要なため、工事期間中も住まいして頂けるという点です。

付随して、工事期間中に雨漏りの心配がない点も挙げられます。

通常の既存屋根を剥がして、新たに施工する方法では、工事期間中ブルーシートなどで養生し、雨水等を防ぐことになるため、大雨には要注意の元、工事期間を設定する必要が出てきてしまいます。

※通常の施工方法の場合も、リフォーム箇所によっては、工事期間も住まいして頂けることもあります。

カバールーフのデメリット

屋根が二重になるという事で、建物に掛かる重量が増加してしまう点が挙げられます。

例えば約30坪の金属屋根の場合、重量は約600kgのため、単純に二倍の1.2トンになってしまいます。

山形の場合「重い=丈夫」とは、残念ながら言えません。。

1.2トンの屋根に雪が積もれば総重量は想像を絶するものとなってしまいます。。

一長一短あるのがカバールーフと言えます。

屋根のリフォーム手段の1つ

カバールーフについてご紹介しましたが、必ずしもリフォームにカバー工法をおすすめしたいわけではありません。

既存の躯体や下地材の老朽化によって、カバールーフのみしか選択肢がない場合もあります。

つまり、お伝えしたいこととしましては、リフォームをお考えの場合、様々な手段があるという事です。

当社では、現地調査を無料で実施させて頂いた上で、最適なリフォームプランをご紹介させて頂いております。

お客様の諸条件に合わせたご提案をさせて頂きますので、まずはお気軽にお問い合わせください。

【夏の屋根はとても熱くなります】エアコン代の削減をご検討されてみてはいかがでしょうか?

早いもので季節は6月です。
今年は、まだ肌寒いと感じる日もある不思議な年ですが、これから梅雨入りし、梅雨明けしたころには恒例の猛暑が待っていることでしょう。

暑さ(強い日差し)は屋根にとっても、室内環境にとってもあまり良いものとは言えません。

この記事では屋根材を見直すことで、もしかしたらエアコン代が削減できるかも?という内容についてお伝えさせて頂きます。

夏場の屋根の表面温度

屋根の上で仕事をする我々、板金職人にとって、夏は本当の意味で過酷な環境です。
表面温度は70~80℃になることもあり、屋根の上でお肉が焼けてしまうような熱さです。

1日の仕事が終わると、上記の写真のようにぐったりしてしまう事もしばしばです…。

高温がもたらす影響

熱さが屋根の表面のみで済むようであれば、まだマシですが、屋根からの熱は天井裏(屋根裏)にこもってしまいます。

その熱が、夜の寝苦しさや、エアコンの効きを悪くする要因のひとつと言えます。

熱に対抗する「遮熱」効果のある屋根材

上記画像は、通常の屋根材と遮熱効果のある材料の表面温度を比較したものです。

左の「遮熱材」の方が明らかに温度が低い結果となっています。

遮熱材のメカニズムを簡単にご説明させて頂くと、鋼板の塗料に含まれる遮熱効果で赤外線の吸収を抑え、反射させることで、温度の上昇を抑えています。

近年では遮熱効果が標準装備されている材料も増えてきていますが、ご自宅の暑さや材料が気になるという方はお気軽に当社にご相談下さい。

まとめ

お伝えしました通り、屋根の熱は室内の暑さに大きく影響します。

屋根材を見直すことで、エアコン代の削減に繋がるかもしれません。

もしくは、遮熱効果のある塗料で塗装し直す、という手段もあります。

当社は「屋根替え」・「塗装」のどちらにも対応可能です。

暑さに悩まされる前に、お気軽に当社にお問合わせください。

山形の屋根塗装の目安と必要性について

屋根の塗装はそもそも必要なのでしょうか?

答えは必要です。

その最も大きな理由は「大切な我が家を長持ちさせるため」です。

屋根の耐用年数

山形で一般的に使用されている屋根材の多くは、ガルバリウム鋼板に塗装を施したものが使用されています。

ガルバリウム鋼板自体は耐久性が非常に高い材料であり、約20~30年の耐用年数と言われています。

しかし、塗料はと言うと築10年前後を境に、劣化の一途を辿っていきます。

塗料の役割

塗料の最も重要な役割は「鋼板の保護」です。

直射日光・雨・雪など様々な気候変化から屋根を守ってくれます。

しかし、家屋の中で一番空に近く位置している塗膜は、どんどん劣化していきます。

屋根塗装の目安

元々使用されている塗料によって、塗装の目安時期は変わってきますが、やはり築10年以上経過している場合は検討されても良いかもしれません。

具体的に以下のような症状が見た目に現れた場合は、要検討頂くべきです。

塗装のひび割れや剥がれ

パリパリと塗装面が剥がれている状態です。

放置しておくと屋根材自体の錆びに繋がり、雨漏りなどを引き起こします。

表面の汚れやカビ・苔

表面がずっと湿った状態になるため、錆びの発生を加速させる原因となります。

最低でも洗浄は行うべき状態です。

錆びについて

錆びというものは一度発生してしまうと塗装によって、進行を遅らせることは出来ても、止めることは出来ません。

そのため、錆びの程度によっては、屋根自体の交換(葺き替え)をおすすめさせていただく場合もございます。

屋根塗装の考え方

錆びについて上述しましたが、屋根の葺き替えはいわゆる「修理」に属します。

対して塗装は「メンテナンス」とお考え下さい。

「修理」となると相応の費用が発生してしまいます。

「メンテナンス」であれば、使用する塗料などにもよりますが、基本的には「修理」よりお安く済む場合がほとんどです。

大切な我が家に長く快適に住み続けるためにも、定期的に屋根塗装をされることをおすすめします。

二段構えの当社にお任せ下さい

建板工業株式会社では、工事(修理)、塗装それぞれに専門の職人がおります。

そのため、将来的なトータルコストを考慮した最善の提案をさせて頂いた上で、施工および作業をさせて頂きます。

ご自宅の屋根に関して、不安な点や気になることがある方は、お気軽にご相談下さい。

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